お客さま体験談
実際に家系図を通して自らの生き方を見つめ人生の分岐点を体験した人たちの声を聞いてみることにしましょう。
布川俊雄さん ４３歳（仮名・滋賀県）
どれくらい前のことかは定かでないながら、先祖のなかに水の事故で亡くなった人がいるという話を誰かから聞かされたことがありました。聞いたその時には驚いたものの、そのうち自分とは間係のないことになり、いつの間にか記億のなかから消えようとさえしていました。縁あって家系図を作ることになったのはちょうどそんな折でした。家系調査をしていただいているうちに、江戸時代、私の先祖が住んでいた地域に洪水があり、多くの死者を出したという事実を知りとても驚かされたのです。
そんなこともあってヽ家系図が完成してからは先祖を大切に思う気持ちが強くなりましだ。元々自宅の一室を使って自営業を営んでいたのですが、家系図を作った頃から急に仕事が軌道に乗って忙しくなり、自宅も手狭になったので新しく事務所を出すことにしました。色々検討した末にここぞと決めた新しい事務所を契約するときに、さらに驚くことがあったのです。
家系図を通して初めて知った亡き母の出生地と、私が足を運んで探した新しい事務所の住所が、番地の最後の数字までぴったりと一致していたのです。
それまで自分の力で毎日を生きているように思っていたのですが、家系図を作ったことがきっかけになって、今では、母をはじめ、先祖たちに守られて生かされている自分であることを身をもって実感しています。
柿本兼次郎さん 63歳（仮名・兵庫県）
妻と相談して家系図を作ることを決め、依頼をしてから完成までに相当の期間を要しましたが、結果的には四十代までさかのぼることができ、最初の先祖が有名な歌人、柿本人麻呂であったことなども解り、今は非常に満足しています。
調査を進めていただくなかで、最初のほうの先祖たちは代々名前に『兼』のひと文字を使っていたということが明らかになり、それを知るはずもない父が私に兼次郎と名付けた偶然に対する驚きや、自分の名前に秘められた家系に対する使命のようなものを感じたりもしました。
すでに嫁いでいるひとり娘に家系図の話をしたところ、娘婿が自分も家系図を作りたいと言い出しました。彼は長男ではないものの病弱な母親と一緒に住んで世話をする真面目な好青年です。父親はかなり前に亡くなっているのですが最近はほとんど供養もできていない状態だったようです。ところが、家系図が完成した年がちょうど父親の二七回忌の年に当たっていたことが解り、いい機会だからと親族を集めて法要を無事に行うとができました。
親を大切に思う息子のやさしさを母親はことのほか喜んだそうです。長年患った病気がもとでその後すぐに母親は他界されましたが、とても安らかな最期だったということです。
田中克秀さん 65歳（仮名・和歌山県）
私の実家は東北地方の結構裕福な家柄だったのですが、祖父に女性問題が絶えなかったこともあり、父は祖父に反発して家を出ました。やがて私も多感な時期にそんな家系に嫌気がさし、家を飛び出し関西に来てしまいました。親とも絶縁の状態が続いています。
私には息子がひとりいるのですが、息子の結婚に私が反対したことが引き金となり、駆け落ち同然の格好で息子も家を出ていきました。三代続いて息子が家を飛び出す家系……、皮肉めいた運命のようなものを感じながら、息子からの連絡が途絶えて十年が過ぎました。
十年の間に息子からの便りは一度もなかったものの、息子の嫁からはニ度手紙が届きました。
子供が生まれたというのに息子は決まった仕事に就かず毎日ふらふらしているとのこと。胸が痛んだのは彼女からの手紙の中に、「親を捨てた親に似てしまったようで……」という一行を見つけたときでした。
家系図を作ることにしたのは妻の熱心な勧めがあったからです。最初はあまり乗り気ではなかったものの、私の心のどこかに先祖を悲しませて申し訳ないという負債があったのでしょう。
我が家に家系図が届いて数ヵ月後、何の前ぶれもなく息子夫婦が帰ってきました。今まで家族をないがしろにしていたことを素直に詫びて、私たちと一緒に暮らしたいと言ってくれたのです。初めて抱く孫はたとえようもないほどかわいいものでした。そして何よりも嬉しかったのは、息子の嫁が心から私たちのことを「お父さん、お母さん」と呼んでくれたことです。
今は息子も真面目に働き始め、夫婦仲もとてもよいようです。私も息子に影響されたのか、素直な気持ちで先祖に心を寄せられるようになりました。
